「ただいまぁ。」と子供が元気に帰ってくると、ランドセルを放ったまま出かけてしまったり、ランドセルはそっちのけで漫画を読み始めるのが、特に低学年の子供のパターンではないでしょうか。元気に帰ってくるのはうれしいですが、いつまでも、ランドセルは床に置かれたままでは、脚を引っ掛けて転びそうになることもあるほど、ランドセルは場所を取ります。
玄関先や床に置かれたままでは、ランドセルにとっても良くありませんし、学校生活を送っていく上で、整理整頓は身につけておくと、本人もとても楽になります。大きいので場所をとってしまうランドセルの収納の仕方やアイディアをお伝えします。
ランドセルの収納スペースの作り方
ランドセルは毎日使うものなので、子供がひとりでも出し入れしやすく、いつも勉強をする場所のすぐ側に置くのが理想です。学習机は、子供部屋にあるけれど、子供が宿題をするのがリビングなら、リビングにランドセル収納スペースを置くのがベストでしょう。
実際に子供達のランドセルはどんな風に収納されているのかを、調査したアンケート結果があります。一番多かったのは、床に置いたまま、その次はカラーボックスなどの収納スペース、そして、フック、ランドセルラックと続きます。
ランドセルを置くためのスペースの確保がこれからの家庭や、ランドセルフックかラックの購入を検討している家庭に参考になるような購入時のポイントなどをお伝えします。
フック
ランドセルがかけられるフックにも種類があり、学習机に始めから取り付けられているものもあれば、玄関やリビングなどに、フックだけ設置できるタイプのものもあります。どの場合でも、ちゃんとフックにランドセルを掛けてもらうためには、子供にとって使いやすいことが重要課題です。
S字フックの活用
まずは子供達がひとりでもランドセルをフックにかけたり、外したりできるように、工夫をします。この時に役に立つのが、S字フックです。吊カン部分をフックにかけるのは、大人でもちょっとしたコツが必要です。ましてや低学年の子供が重たいランドセルを掛けようした時に、上手くできなければ、ランドセルはフックに掛けられることはなくなるでしょう。
掛けやすいように作られているフックなら、問題はないのですが、掛けるのに苦労しているようなら、S字フックを活用しましょう。
フックや吊カン部分の強度
高学年になってくると、教科書の量が増えるので、思った以上にランドセルは重たくなります。背負ってしまえば、体に負担がかからない構造になっているので、それほど重たく感じることなく背負うことができます。フックは一点でランドセルを支え、吊カンひとつでフックとランドセルをつなぎます。
大切なのは、このふたつの強度です。作るメーカーも、このことをしっかりと考慮して作っているはずですが、念には念を入れて、どのくらいの重さに耐えられる構造になっているのかを確認してから購入するようにしましょう。
場所をとらない
ランドセルをフックに掛ける習慣がつくと、場所をとらないので、リビングや子供部屋がすっきりします。フックにかかった状態で、ランドセルを開けて教科書を出し入れしにくいこともあるようですが、子供が使いやすい高さで、きちんと掛かっていれば、フックに掛けた状態でも、充分に出し入れすることができます。
ランドセルラック
「リビング学習」をすると分からないところがすぐ教えてもらえることや適度な雑音が子供の集中力向上させるなどの理由から、子供部屋で勉強するよりも、家族がいるリビングで学習することが注目を集めています。その影響もあり、勉強机が置かれている子供部屋ではなく、ランドセルラックをリビングにおいて、リビングテーブルで勉強する子供がたくさんいます。
子供のランドセルと教材を収納するために、ランドセルラックを探している人に、購入する時のポイントと料金相場をお伝えします。
購入時に気をつけたいポイント3つ
ランドセルラックも、ランドセルフックと同じように、強度が大切です。ランドセルだけではなく、教科書や辞書、参考書を置くことになるので、しっかりと作られているものを選びましょう。種類も豊富に出ていますが、できれば、シンプルなデザインを選べば、中学生になっても使えますし、子供が使わなくなった後には、他の物を収納するのに活用できます。
2つ目のポイントは、棚や引き出しなどが細かく設置されているものではなく、他の使い方や収納の仕方が自由にできるように、作られているものを選びましょう。
細かく棚がついているランドセルラックは、一見すると、使いやすいようですが、使い方が限定されてしまうので、結局は使いづらさを感じるようになります。えんぴつや消しゴムなどを入れる小さい引き出しがあったほうがよければ、外付けでそろえれば充分ではないでしょうか。ざっくりと作られているランドセルラックのほうが、自然と子供も自分で収納の仕方を工夫するようになります。
そして、使うのは子供ですので、ランドセルを置く棚は、子供が楽における高さにあるものを選びましょう。
相場価格
ランドセルラックの注目度は上がっていますので、地元にあるショッピングモールや家具屋さん、ネットの通販でも色々な種類の物が販売されています。価格は素材や大きさによって変わってきますが、5,000〜15,000円が相場です。
始めから、小さい時だけに使うランドセルラックとして購入するのではなく、「いい物を買って長く使いたい。」と思っている家庭には、職人さんが無垢の材料を使って作ったランドセルラックもあります。価格は、10万円以上しますので、このランドセルラック自体は簡単に購入できるものではありませんが、その他のランドセルラックも値段やデザインが家庭の希望にあわせて、選べるようになっています。
ランドセルの置き場が決まっていない家の問題点
ランドセルを決まったところに置く習慣をつけておくことは、とても大切なことです。家の中なので、どこに置いたか分からなくなってしまうことはないでしょうが、ランドセル以外にも大切なものを使い終わったらそのままにする習慣がついてしまうと、物をなくしてしまうことに繋がります。また、放ったままにしておくと、ランドセルの型崩れが起きやすくなるので、決まった場所に正しい向きで置くように習慣づけましょう。
放置する癖がつく
小学校に入ると幼稚園や保育園の時とは違い、毎日、新しいこと勉強して、宿題もたくさん出るようになります。持って帰ってくる手紙や提出しなくてならないプリントも次々と配られるようになります。ランドセルを片付けないままでいると、他の大切なものも一緒に放置されることになります。
毎日繰り返していることは、気がつくと習慣化してきますので、放置することをやめて片付けることを始めるようになると、今度は片付けることが自然と習慣になっていきます。ランドセルがちゃんと片付けられれば、他の教材やお便りをなくすことも、家に置き忘れてしまうことも減っていきます。
そして、きちんと片付いている状態はとても気持ちのいいことです。お母さん達も忙しいでしょうが、始めのころは、一緒に片付けに参加をして、ひとりでできるようになった時には、「きれいに片付いて気分がいいね。」と一緒に喜んでください。
ランドセルが型崩れする
ランドセルは頑丈に作られていますが、気をつけて収納をしないと肩ベルトが曲がってしまったり、シワがついてしまいます。型崩れを防止するためには、ランドセルに負担がかからないように収納することが大切です。
せっかくランドセルラックを買ったのに、雑に置いてしまうと、大切なランドセルを傷めてしまいます。実際にランドセルラックにランドセルを置いている家庭では、「横置き」が多く、その次に「縦置き」そして、特に置き方は決まっていない家庭も多くあります。
横置きは背中側を下にして置くので、ランドセルの中身を出し入れしやすい特徴があります。ただ、肩ベルトが下になるので、注意しないとベルトの型崩れが起こります。
縦置きは、留め金部分を下にしておくことです。これなら肩ベルトに負担もかからずに、型崩れを防止できますが、ランドセルを開け閉めする時にひと手間かかってしまいます。
ランドセルの置き方には、ランドセルメーカーがおすすめしている、もうひとつ別の方法があります。それは、ランドセルのサイド部分を下にしておくことです。これなら留金のところに傷をつけることも、型崩れを起こすこともありません。
ランドセルの収納場所や便利なフックやランドセルラックを紹介しましたが、最終決定は、子供の意見も取り入れましょう。あるいは、いくつか選択肢を一緒に考えて、子供に決めさせるのもいいでしょう。
どんなにいい環境を用意しても、子供が気に入らなければ、ランドセルは玄関に放置されたままになってしまいます。子供の意見を上手に取り入れながら、最良の方法を見つけてください。