京都のランリュックや小樽のナップランドについて

小学校に通うのに、ランドセルを使うことが決まりや義務になっているわけではありません。学校によってはランドセルを指定しているところもありますが、「背中に背負えるカバン」であればかまわないとしている学校は意外と多いのではないでしょうか。

小学生が通学に使うために、ランドセルにはメリットがたくさんありますが、地域によっては敢えて、ランドセルではなく独自のリュックサックを選択しているところがあります。

ランドセルの代用品

どうしてランドセルが多くの小学校で使われているかといえば、まずは両手が開くこと、そして機能面に優れ実用的であることがあげられます。今時の小学生の教材は多岐に渡るために、必要な教科書類をしっかり収納できるランドセルは、小学生には必需品とも言えます。

そんな中、ランドセルとリュックサックのメリットを兼ね備えた、地域独自のリュックサックを通学かばんにしているのが、京都を中心とした公立小学校と北海道小樽市の小学校です。どちらのリュックにも名前がつけられ、「ランリック」と「ナップランド」と呼ばれて地元の小学生が愛用しています。

ランリュック(正式名称ランリック)とは

昭和43年の京都で、ランドセルの丈夫さにリュックサックならではの軽さを合わせた「ランリック」が誕生しました。同時、小学校の校長先生から、ランドセルが高価なために「買えない児童がいる」と相談を受けたかばん業を営む社長が相談を受けたようです。

選ばれる理由

機能性を重要視しているので、今のランドセルのように、デザインや色、かぶせ鋲などの細部まで自由に選べることはありませんが、当初は黄色1色だったランリックに青と赤が加わり、3色から選べるようになっています。

ランドセルと同じように、ランリックも決して学校から指定していることはないようですが、長岡市第3小学校では、ほとんどの子供達がランリックで登校しています。シンプルな作りの中でも常に改良を重ね、子供達が使いやすいランリックを作り続けていることが、ラン活が加熱する今でも、ランリックが使われている原因のようです。

使用している地区と感想

ランリックが使われるようになってから、50年がたちます。現在では、京都府南部、大阪府、滋賀県、奈良県の一部である関西地区だけではなく、福岡県、埼玉県、新潟県でもランリックを使う小学校があります。販売数は、年間1万個にも達するようです。

公立小学校約200校(2017年7月現在)に通う子供達が、ランリックを背負って通学しています。

ひとつ1万円前後で購入できる価格なのでので、パパやママの間でも評判はとてもいいようです。子供たちも、たくさん入ること、手に何も持たずに通えること、軽いから楽、などの好意見が目立ちますが、中にはランドセルのほうがおしゃれに感じている女の子もいるようです。

京都市内の私立小学校

2006年に京都市左京区に開校した、私立同志社小学校でも開校当初から、一般的な学習院型ランドセルではなく、オリジナルの「同志社リュック」を採用しています。制服の指定はないのですが、通学かばんは、一澤信三郎店で作られ、重さは760gで帆布を使っているので耐水性にも優れたキャンパスリュックを指定しています。

価格は2万円位するので、ランリックに比べると高くなり、子供の学年によって、2種類の大きさが用意されているので、6年間を通して2回買うことになるようです。同志社小の校長先生は、「京都には伝統を大切にする気持ちと、新しいものを受け入れる懐の深さがある。」と語っています。

ナップランドとは

京都から遠く離れた、北海道小樽市でもほぼ同じ時期にランドセルにかわる「ナップランド」が誕生します。始まりは昭和45年、ひとりの先生が小樽市は雪や坂が多いので、子供達の負担が小さくなる軽いランドセルの必要性を感じ、行動に移したことがきっかけになります。

ナップランドの特徴

相談を持ちかけられた、小樽市内でかばん業を営む村田さんが、試行錯誤を繰り返して完成させたのが、ナップランドです。ナップランドという名前はナップサックにランドセルの「ランド」をつけたものです。

京都のランリックと同じように、初めのころは赤と紺だけだったナップランドですが、今ではコンビネーションも作られ8種類のカラーバリエーションがあります。

生地はナイロンを使っているので、ランドセルでは考えられないほどの、660gという軽さです。生地には撥水加工がされてあるので、雪の多い小樽でも安心して使え、ナップランドを開け閉めする部分は手袋をしたままでも使える工夫がされています。また、背中の部分が補強してあるので、背負いやすい作りにです。

使用している地区と感想

ナップランドは小樽市内の小学校で使われていますが、他の地域からの問い合わせもあるようです。北海道内のほかの地域でもナップランドを背負って、小学校に通っている子供達がいます。

背負いやすさと使いやすさから、子供達の間でも人気にあるナップランドは、大人にもファンがいて、自分のために購入している人もいるほどです。

まとめ

京都や小樽市以外に住んでいれば、ランドセルで通うことが当たり前のように感じてしまいます。実際にはそれぞれの地域が子供たちのことを考えながら、よりベターな形を作り出していることは、子供にとってはいいことではないでしょうか。ランドセル作りをしている職人さんやメーカーにとっても、京都や小樽市の取り組みは参考になることがあるかもしれません。

ただ、全国的にはランドセルで通う小学校が多いために、引っ越しや転勤などで、京都へ行ったり、逆に小樽から別の地域へ移動した時に、新たに買いなおす必要が出てくるケースもあるでしょう。

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